旅と本

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水は海に向かって流れる(田島列島)

恐ろしく放置しましたが何事もなかったように更新。

 

水は海に向かって流れる(1) (KCデラックス)

水は海に向かって流れる(1) (KCデラックス)

 

……君はさ 本当に いい子なんだね

家から遠い高校に通うためおじさんちに下宿することになった直達を迎えに来てくれたのは榊さんという女性だった。おじさんは会社をやめて漫画家になっていて、シェアハウスで暮らしていたのだ。直達もおじさんも知らなかったけれど、実は榊さんは直達の父親と深い関わりがあって……という話。

前作「子供はわかってあげない」よすぎていまかいまかと待っていた田島さんの新作がついに。ちょっとどきどきしながら読んだんですが二作目にして伝統芸というかどうしようもない家族のあれこれに自然体で立ち向かう……というのもちょっと違うな、まあでもそういう話で、好きです、すごく。

前作のもじくんもすごくいい子だったけど、直達くんもいいですなあ。楓ちゃんとのやりとりはすごく癒されるのだけど、今作は年上の女性へのおおいに苦みを含んだ片想い要素が盛り込まれていてちょっとひやひやする。あと、どっちもちょっと変わった「兄ちゃん」がめちゃめちゃいい味を出している。

次巻は12月かあ。連載を追っかけるかまとめて読むか、悩みどころ。